top of page

 水田環境や河川などで見られる動植物を対象とし,保全生態学や応用生態工学的な観点から絶滅危惧種の保全や外来種の生態解明および防除手法の開発などに関する研究を行っています。また,陸上植物の多様性の創出・維持メカニズムの解明に関して,基礎から応用まで幅広い観点で研究を行っています。研究は野外調査と室内実験 によって進めています。現在,研究対象としている主な生物は,国内希少野生動植物種であるスイゲンゼニタナゴ等の希少タナゴ類,アメリカザリガニ等の外来ザリガニ類,ツユクサ属一年草等の半自然草原の草本植物などです。

希少タナゴ類の生態解明と保全技術の開発
 国内希少野生動植物種であるスイゲンゼニタナゴ等の希少タナゴ類の保全に必要となる知見を得ることを目的とし,保全生態学および応用生態工学的な観点から研究を実施しています。 具体的には,「農業水路における希少タナゴ類の生息場所利用様式の解明」「リアルタイムPCR法を用いたスイゲンゼニタナゴの環境DNA分析手法の開発」などをテーマとし,農業水路や河川をフィールドとして野外調査や実験を行っています。
P2130737.jpg
国内希少野生動植物種のスイゲンゼニタナゴ
外来ザリガニ類の生態解明と防除手法の開発

 国内に定着した外来ザリガニ類として,特定外来生物のウチダザリガニと条件付特定外来生物のアメリカザリガニを対象とし,それらの生態や在来生物に与える影響の解明に加えて,防除手法の開発などに関する研究を行っています。最近の研究テーマとしては,「外来種ウチダザリガニが絶滅危惧在来種ニホンザリガニに与える影響の解明」「アメリカザリガニによる隠れ家サイズ選好性」「水田水域に定着したアメリカザリガニの繁殖生態解明」「アメリカザリガニの駆除手法の検討」などが挙げられます。

areas02_nou_2.jpg
絶滅危惧在来種ニホンザリガニを捕食する特定外来生物ウチダザリガニ
在来近縁植物種の共存メカニズムの解明

 植物が利用する光や土壌栄養、花粉を媒介する送粉者等は

”限りある資源”であり、植物の多種共存を可能にするメカニズムについては未解明の謎も多いです。本研究室では特に、水田畦畔に生育する在来ツユクサ属草本ツユクサと ケツユクサ を対象に、送粉者を共有し 潜在的に強い競争関係にある 近縁植物種の共存を可能にするメカニズムの解明を目的に、野外調査や実験、数理モデルを組み合わせた研究を行っています。

areas02_nou_3.png
水田畦畔に生育する在来近縁
2品種 ツユクサとケツユクサ
当研究室では,学外からも大学院生を受け入れています。学外の方で当研究室で研究を進めてみたいとの興味がありましたら,まずは中田までメールして下さい。博士後期課程の社会人院生の受け入れも可能です。
bottom of page